■ 民美講師によるコラム - 034
2011/05

村永泰

 絵について書こうとしたが、言葉がでてこない。それで自分にとって絵とは何なのだということをを考えたい。
 私にとっては、作品を創るという側面と鑑賞する側面がある。
 作品を創るという面に絞って言えば、自分のなかではモノ的な面が大きくある。つまり、絵の具と支持体を使って自分の好きな質感の平面を創るという感じだ。キャンバスの凹凸を生かしてざらざらした質感をつくるのが今は好きなのだ。ただ、違う質感の作品を創りたいという思いもある。
 又、もっと素朴にものを見て描くおもしろさがある。これはなにげないものに興味深い色や形を発見するたのしさだ。なにを面白いと思うかに自分が現れると思う。去年は枯れて落ちた花にはまっていた。今年は新しいモチーフを松山でみつけた。これを何枚もスケッチしたい。
 何を描くかということは、自分にとって切実なことを描くということだろう。なにを大切と思うか、それを色や形や質感を通じて他者と共有してゆきたいと願っている。
 こう考えてくると、作品を創ると言うことが自分にとってどういうことか、少しわかったような気がする。
 東日本大震災をはさんでしばらく筆をとれなかったが、ようやくスケッチや作品づくりができるようになった。

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